直訳すると「6月の花嫁」というJune Bride(ジューンブライド)。12ヶ月の季節の中に6月限定でこのように呼ばれるのはなぜでしょうか?ヨーロッパの言い伝えで「6月に結婚した花嫁は幸せになれる」というものからのようです。
この言い伝えができたのは諸説あります。ジューンブライドというと何か特別感があるようで素敵なのですが日本では梅雨が気になるところ。
さて、このジューンブライドとはどういったものなのでしょう?そして雨に負けないとっておきのジューンブライドになれるコツとは?
1. ジューンブライドとは?
「6月に結婚した花嫁は幸せになれる」というヨーロッパの言い伝えには諸説あり、有名なものは次の3つになります。
1-1. 女神「 JUNO 」説
6月の月名「JUNE」はローマ神話で結婚をつかさどる女神の「JUNO」に由来してます。
ギリシャ神話では彼女は主神ゼウスの正妻の女神ヘラと呼ばれています。ヘラは結婚や出産をつかさどり、女性と子供を守る女神として古くから崇められていました。
ヘラは6月が加護月なので6月1日には彼女をまつる祭礼があったことから6月に結婚式を挙げると女神ヘラの加護を受けて一生幸せになれるという言い伝えがうまれたとされています。
1-2. 気候説
ヨーロッパで1年で最も天気のいい月が6月なのです。1年の中で最も雨が少なく、気候も適しています。
また「復活祭」が行われる月でもあるのでヨーロッパ全体がお祝いムードとなります。さらに爽やかに晴れ渡る6月は「若者の季節」と呼ばれ、イベントにも最適です。
1-3. 結婚解禁説
繁忙期で農作業の妨げになることからヨーロッパでは3月、4月、5月の3ヶ月感は結婚が禁止されていました。
そのため、結婚が解禁となる6月に結婚式を挙げるカップルが多く祝福をたくさん受けられたので6月の花嫁は幸せになれるだろうという言い伝えです。
2. 日本のジューンブライドとは?
ヨーロッパでは気候が良くても日本の6月は梅雨で雨が続き、湿気も多く、蒸し暑さを感じる時期でもあります。
まだ日本でジューンブライドという言葉が知られていなかったころ、全国の梅雨時期のホテルや結婚式場でも6月は閑散としていました。当時はまだ空調設備も現代のようではなく、除湿も十分ではなかったのでカップルは雨の季節を敬遠していたのです。
そこでホテルや式場側はヨーロッパのジューンブライドの言い伝えに目をつけました。「6月の花嫁は幸せになれる」という言い伝えを広めていったのです。伝統や縁起を担ぐ日本人、さらにはそのロマンチックな言い伝えに共感する人が増え、周知されてきました。
つまり、日本でジューンブライドはホテルや式場の努力によって広められたヨーロッパの言い伝えだったのです。
3. 日本ではジューンブライドよりもオータムウェディングが人気!
日本で人気なのは9月から11月のようです。その次は3月から5月。いろんな意見がありますが秋は食べ物が美味しい季節なのでお料理にこだわりたいカップルは注目するそうです。さらに暑くもなく、寒くもない季節ですので服装の心配も少なく参加してくれるゲストへの配慮からも秋のウェディングが人気のようです。
また花粉症や雨の心配もすくないのが秋を選ばれる理由のようです。
4. 雨の日にも負けないジューンブライド
雨だからと言って悪いことばかりではありません。雨だからこそとっておきの話。
4-1. 実は雨の日は縁起が良かったりする。
フランスには「Mariage pluvieux mariage heureux !」(雨の日の結婚式は幸運をもたらす)という古くからの言い伝えがあります。
雨の日の結婚式は神様が祝福している証拠で空の上から可愛い天使が舞い降りてくるとも言われています。
4-2. 雨の日だからこそのカットを
海外では雨の日にウェディングフォトを撮影することもあります。晴れの日にはない神秘的な雰囲気と独特の世界感を演出できるからです。カラフルな傘や長靴で思いっきりはしゃぐシーンを撮影するのも楽しいです。
4-3. 雨が結婚式をレベルアップ
天候は誰も予測できませんし、結婚式のように半年以上前から予約をする状態ですから天候は梅雨に限らずのところがあります。残念ながら雨になってしまった場合は落ち込んでる場合ではなく、逆手にとって来てくれるゲストへの気遣いで結婚式の印象のレベルアップをしましょう。
きっとゲストからは新郎新婦からの気遣いが評判になります。
4-3-1. アメニティグッズを準備しておく
前日からの予報で雨が避けられない様子なら事前に受付にミニタオル、控え室にバスタオルやドライヤーを準備してもらい、ゲストが濡れてきても大丈夫なようにしておきます。
4-3-2. タクシーチケット
少しでも節約できるところは節約したい気持ちはわかりますが式場が駅から離れている場合(15分から20分以上)は思い切ってタクシーチケットを準備しましょう。足元の悪い中、ドレスアップしたゲストが歩くのは辛いです。
せっかく自分たちの祝福に集まってくれたゲストです。雨の中来てくれてありがとうの二人からの心遣いがゲストにしっかりと伝わり結婚式のおもてなしが一段レベルアップするでしょう。
5. まとめ
ジューンブライドという言葉は誰もが知る言葉になりました。ヨーロッパに伝わる言い伝えなので気候条件が異なる日本にジューンブライドを当てはめるとちょうど梅雨の雨のシーズンになってしまいます。
あいにくの雨の挙式日になってしまってもせっかくのジューンブライド。女神からの祝福がうけられることを信じて雨を逆手にとって雨を素敵な演出にしてしまいましょう。
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