結婚を誓い、挙式を終えた新郎新婦がホッと一息ついたところに始まるゲストからの祝福のシャワー。
ゲストからの祝福の声と花びら。結婚式での演出の定番になりつつあるこのシャワーは今ではフラワーだけに留まらず、いろいろなシャワーがあります。
写真やビデオなどの画像にのこるシーンなので結婚式では是非とも取り入れたいところ。式場によってはシャワーの種類によってはできないものもありますので行いたいものがNGだった場合のことを考えて他の案で乗り切ることもできます。さぁ、どんな祝福のシャワーを受けたいですか?
1. 2大シャワーはこの2つ!
フラワーシャワーとライスシャワー。どちらが伝統あるかといえば「ライスシャワー」なのです。祝福のシャワーですからどちらのシャワーも少し由来を知っておきましょう。
1-1. シャワーの元祖!ライスシャワー!
古代ローマ人が主食である穀物である小麦を新婦にかけてふたりが子宝に恵まれるように、そして食べ物に困らないように願いをこめたのがはじまりで、それが中世になって小麦からお米にかわったと言われています。
お米は子孫繁栄のシンボルでお米1粒からの収穫量は麦よりも良いそうです、そういったお米の性質にあやかって2人が食べるものに困ることなく豊かに暮らせるように。そして子宝にめぐまれるようにという願いが込められています。お米が投げられた分だけ幸せになれるという伝えもあるようです。
お米は日本の主食なので日本ならではと思いがちですが実は欧米の風習だったのですね。イタリアやスペインなどの南欧はお米が主食として栽培されています。
しかし、実際の演出をするとなると最近では後片付けの手間がかかるため、ライスシャワーを禁止している式場もあるようです。また、持ち込み料も考慮が必要のようです。ただし、お米を使ってもお米が散らからないようにチュールや小さな紙に包んで投げることによりライスシャワーが可能になる場合もあります。

1-2. 花びらのシャワー!フラワーシャワー!
花の香りによって辺りを清め、悪魔から災難からふたりを守り、幸せを祈るという意味のフラワーシャワー。フラワーシャワーは挙式後のふたりに向けてですが挙式前にフラワーガールがバージンロードに花を撒く意味も同じです。
フラワーシャワーを始めたのはエリザベス1世が起源と言われています。ライスシャワーからの変化です。
フラワーシャワーに使用する花には決まりがありません。生花の花びらを使うこともありますが、費用面でどうしてもコストがかかってしまう問題点と生花の花びらは擦れると汚くなりますし、衣装を汚さないようにするために最近は造花の花びらを使用することが多いです。
造花の場合、花びらに「かおり」をつけておくと花びらが舞うと同時に辺りにその香りが広がるので五感で楽しむこともできます。
こちらもライスシャワー同様で後片付けの手間がかかるため、演出を禁止していたり持ち込み料が発生する式場がありますので確認が必要になります。

2. 救世主?バブルシャワー
バブルシャワーとは挙式が終わったふたりにたくさんのシャボン玉で祝福をする演出です。シャボン玉がシャワーのように降り注ぐ光景はとても美しく、光を受けて空中に漂うシャボン玉はメルヘンの世界です。簡単でいて綺麗な演出ですので最近では海外ウェディングでも人気になっています。
バブルシャワーの元になったのがライスシャワーやフラワーシャワー。そして紙吹雪を作って投げるペーパーシャワーが流行りました。やはり問題となったのがライス・フラワーシャワーと同様で後片付けの問題。そこで考え出されたのが吹いた後が蒸発してその場に残らないそして見栄えも良いシャボン玉になったのです。

2-1. 機械か人か?
人とは「ゲスト」にシャボン玉を作ってもらうという意味です。ゲストに吹いてもらう場合は挙式前に事前にゲスト一人一人にシャボン玉セットを配る必要があります。屋外の広いスペースでは、参列者が吹いた程度の量では風に飛ばされてすぐに見えなくなってしまう事があります。
しかし、ゲストに吹いてもらうことで会場に一体感が生まれる効果があるので、機械も使い、ゲストにも吹いてもらう方法にも人気があります。大量のシャボン玉を吹き出すことができる機械を使う場合はレンタルが必要な時がありますので確認が必要になってきます。
2-2. メリット・デメリット
メリットは何と言っても後片付けが不要。後片付けは会場側のことかもしれませんが、現にライスシャワーやフラワーシャワーができない式場は後片付けが問題ですからこれはメリットととらえるべきでしょう。シャボン玉に使用される液はバブルシャワー専用のものもあり、洋服についてもシミになりづらく、口に入っても安全です。
デメリットは機械等の費用のこととは別にゲスト全員にシャボン玉セットを渡す場合、ゲストがシャボン玉を作ることに必死になると拍手や歓声が少なめになってしまい、少し寂しい雰囲気になる可能性があります。
3. 他にもまだある幸せのシャワー
3-1. 折り鶴シャワー
和装にぴったりな折り鶴シャワー。材料は折り紙だけなので費用も抑えられます。千羽鶴をつくるサイズの折り紙で作ります。普通の折り紙でもいいですが、やはり千代紙の方が色々な柄があったりちょっとラメが入っていたりと可愛いです。問題はシャワーに使う量の折り鶴をたくさん折ることが大変なことぐらいです。頼れる友人や家族も巻き込んで折り鶴作りが必要になってきます。

3-2. パールシャワー
パールは「純真、美、富、健康」などを意味していますし、新郎新婦の頭上を舞ったパールには「幸福の天使」が宿るとされていてとてもおめでたい雰囲気に包まれます。そんなパールを使ったパールシャワー。もちろん本物のパールを使うわけにはいかないのでパールビーズを使います。パールは別名「花嫁の宝石」と呼ばれます。
作り方はチュールを10cm角で四角く切り、中心にパールを入れ包み、テグスでくくりつけます。テグスではなく、ラッピング用リボンなどで結んでも可愛いですし、中身をパールビーズではなくお米にすれば“ライスシャワー”にもなります。二人の結婚を祝福したパールシャワーには幸福の天使が宿り、それを持ち帰ったゲストにも幸せが訪れると言われています。

3-3. フェザーシャワー
フェザー、つまり羽です。一般的なフラワーシャワーやペーパーシャワーなどには実現のできないフェザー特有の暖かみがあります。撒かれた瞬間、ふわふわと舞い降りてきますので、まるで天使の羽につつまれているかのような雰囲気になります。「ふわふわの天使の羽根で悪魔を追い払い、 新郎新婦に幸せを運ぶ」という意味があるそうです。

3-4. リボンシャワー
蝶々結びされたリボンには「縁を結ぶ」という意味があり、とっても縁起の良いと最近人気があります。オーガンジー素材とサテン素材を使うと華やかな雰囲気をだせます。折り鶴と同様に既製品はあまり販売されていないようなのでコツコツとリボンを結ぶ作業が必要になってきます。リボンの素材、色にこだわることができるので結婚式のテーマカラーを決めてつくることも楽しいかもしれませんね。

4. まとめ
祝福シャワーの起源はライスシャワーの「豊かに暮らせるように」と「子孫繁栄」の願い。それがフラワーとなり、そして現代の便宜上?の理由でバブルシャワーに変化してきたりしています。
そういった制約の中、折り鶴やパール、フェザーなど思考をこらしたシャワーもたくさんあります。
どのような形であれ、ゲストが挙式を終えたふたりを祝福する気持ちのシャワーに違いはありません。式場によって使用できるものの制限があるかもしれませんが代用がきくものが見つかればそれでしっかりと祝福してもらいましょう!