花嫁が身につけるウェディングベール。
今では色々なデザインがあり、長さも様々でつけるベールによって花嫁を優しく包んでくれます。
ウェディングベールはセレモニースタイルでは欠かせないアイテムです。神聖なセレモニーがより感動的になる母と娘の演出をご紹介したいと思います。
1. ウェディングベールとは?
ウェディングベールはもともと古代ギリシャ・ローマ時代からあった「魔除け」のアイテム。
キリスト教の聖母マリアもかぶっています。花嫁がつけるベールは清浄のシンボルとされ邪悪なものから身を守る「魔除け」の意味が込められています。
現在のフェイスベールの儀式は、キリスト教のプロテスタントの慣習が広まって一般化したものと言われています。
2. ベールに託した思いとは
邪悪なものから身を守るウェディングベール。古来、悪魔は純潔な女性を狙って必ず結婚式に登場して花嫁をさらってゆくと恐れられていました。その悪魔にみつからないようにベールを花嫁にかぶせて教会に向かいました。
親しい女性の友人に花嫁と同じ格好をさせてカムフラージュして挙式を迎えることは現在のブライズメイドの由来ともされています。大切な娘を守るために親御さんが花嫁にかぶせたベールへの思いは時を超えても同じなのです。
3. ベールダウンはお母様から花嫁への最後の身支度
親御さんの思いは現代でもかわりません。幼少のころから大切に大切に育てた娘を花婿のところに送り出すための最後の役目といわれています。
ウェディングドレスに身を包んだ花嫁の娘を見ているだけでも感慨深いものがあるでしょうからお母様にこのベールダウンの意味を伝えていただき、バージンロードをお父様と歩く前にお母様にベールダウンをお願いしてみてはいかがでしょう?
4. ベールダウンセレモニーを行うタイミング
ベールダウンを行うタイミングは2通りあります。挙式会場によっても行える場所が違うとおもいますが、どのような形でベールダウンセレモニーを行いたいか担当プランナーさんに伝えると良いでしょう。
4-1. ブライズルームで
花嫁さまのお支度部屋のブライズルーム。ウェディングドレスを着て結婚式へと向かうまでの緊張した時間にお母様との時間がゆっくりと流れる空間になります。
ゲストの視線もありませんので言葉も交わし易く、育ててくれたお母様の手によってウェディングベールを下ろしてもらうその瞬間はお母様も花嫁さまも素直なお気持ちになれると思います。
4-2. 挙式入場時の入り口で
挙式会場の入り口の扉が開けられ、お父様と入場した直後、バージンロードを歩み出す前にお母様によってウェディングベールが下されます。
この場で行うダウンベールは参列してくれているゲスト方々にもご覧になっていただける演出的なメリットもあります。お母様に向き合ってベールを静かに下ろしてもらう瞬間は花嫁様だけでなくゲストの心にも響くものになると思われます。
5. 誰もが知るベールアップ
花嫁が被っているベールは邪悪なものから守ると同時に夫婦になるふたりの垣根でもあるのです。夫婦となるためにはその垣根をとりはらわなくてはなりません。ベールをあげることを許されるのは花嫁を幸せにすると誓う新郎のみとされています。
6. ベールダウン以外での最後のお支度アイデア
ウェディングベールの種類で「マリアベール」とよばれる種類のデザインのものは縁の装飾が素敵で花嫁様の横顔をとても素敵に飾ってくれますが残念ながらデザイン上フェイスアップベールではありません。マリアベールは諦めたくないし、お母様に最後のお支度もお願いしたい。そんな花嫁様へベールダウンに代わるアイデアをご紹介します。
6-1. 入場直前にお母様からウェディングブーケを手渡してもらう。
お母様からブーケを受け取ることをベールダウンの代わりに行うのはいかがでしょう?ブーケの手渡しになりますから花嫁様とお母様の手と手が触れ合うこともできますからそこで少しの親子の会話もできそうです。もちろん参列してくれいるゲストの前で行うことができるアイデアです。
6-2. お母様にマリアベールをつけてもらう。
式場のヘアメイクさんの協力が必須ですがお願いしてみても良いかと思います。
挙式中にベールが崩れることがあってはいけませんから最初のところだけでもお母様にお願いし、その様子を写真に収めてもらえれば思い出のお支度写真ができます。
ゲストの目にはふれませんがブライズルームでの親子の時間に似た空間ができるでしょう。
6-3. お母様にアクセサリーをつけてもらう。
ウェディングベールを装着する前にネックレスをつけてもらうアイデアはいかがでしょう?
お母様の手によりその日の花嫁のお支度をしてもらえますのでベールダウンに似た感覚になると思います。
6. まとめ
花嫁の身支度であるウェディングベールを下すことはそれまで愛情いっぱいに子育てされてきたお母様の最後の役目という意味もあるといわれています。ベールを下すお母様の動作には言葉になくても「おめでとう。幸せになるのよ。」と言ったお母様の愛情と願いが込められている気がしてなりません。
花嫁様はご両親からの溢れる愛情に守られて挙式に向かうことができます。