教会や神前で結婚の誓いをするのも良いけど、自分たちを祝福するために集まってきてくれた人の前で結婚の誓いをする人前式。
新郎新婦のお二人を見守ってきてくれたご両親をはじめ、仲間に見守られてそして結婚の証人になってもらうスタイルの挙式スタイルはお二人らしさを出すことができます。
式次第も自由にプランニングできます。演出次第で格調高くもアットホームな挙式にもアレンジできる人前式は一生の思い出になるはずです。
1. 人前式とは?
宗教にとらわれず、神の前ではなく親や友人の前で二人が結婚を誓う挙式スタイルです。そのため、挙式場所も自由に選んでも良いのでオリジナリティあふれる挙式を作ることができます。様々な演出を取り入れることができ、ゲストも参加してもらい、絆を深めることも可能。
唯一外せないポイントは会場のゲストを「立会人」とし、「立会人」による結婚の承認を得なければいけません。
ですので演出のひとつには新郎新婦が「立会人」にたいして結婚を誓う場を設けます。
人前式になじみのない年配ゲストも多いので少なくとも双方のご両親には承諾を得るのが大切です。
2. 人前式だからできること3つ
2-1. 二人だけの誓いの言葉
二人で考えてゲストの前で宣言する誓いの言葉。オリジナリティがあふれるところです。誓いの三か条を作るカップルもいますし、婚姻届けに署名する人もいます。
2-2. ゲスト参加の演出がたくさん!
ダズンローズセレモニーやリングリレーなどゲストも参加して一緒に式を作ってゆきます。ゲストの協力なしに挙式は行えないので人と人のつながりが感じられます。
2-3. 退場の時はゲストの祝福のシャワーで
魔除けのフラワーシャワーはもちろん、子孫繁栄を願うライスシャワーなどの演出が可能。バルーンリリースやゲストもみんな一緒に乾杯など憧れの演出で。
3. 人前式の流れ(スタンダードな流れ)
人前式の式次第はふたりのアイデア次第で自由に組み立てられる。二人のオリジナルの演出を自由に考えられるからこそ、短くも長くもできる人前式だが、教会式や神前式と同様、30分程度がベスト。
1. 列席者入場
ゲスト全員が受付で結婚の証人として結婚証明書にサイン(記帳)を済ませてから会場へ入る。
2. 新郎新婦入場
ゲストに迎えられて、新郎新婦のふたりが入場する。
3. 開式宣言
司会者が開式を宣言する。ゲストに結婚の証人になってもらうことを説明。
4. 誓いの言葉の拝読
ゲストの前で、新郎新婦が事前に考えてきた誓いの言葉を読み上げる。二人で考えたオリジナリティの誓いです。
5. 指輪の交換
ふたりの誓いを目に見える印として、新郎、新婦の順に結婚指輪の交換をする。
6. 結婚誓約書or婚姻届に署名・押印
必要事項を記入しておいた結婚誓約書(結婚証明書)または婚姻届に、新郎新婦、列席者代表の証人が署名押印する。
7. 結婚の成立の宣言
司会者が結婚誓約書(結婚証明書)または婚姻届を列席者に見せて、ふたりが結婚したことを宣言する。
8. 結婚の承認
ゲストが承認の拍手、ベルを鳴らす、乾杯をする・・・。演出できるところです。
9. 閉式の宣言
司会者が閉式を宣言。ゲストに結婚立会いの礼を伝えます。
10. 挙式後
フラワーシャワーやライスシャワーなどの演出、記念撮影など。
4. 人前式の場所は?
基本的に人前式は場所にきまりがありませんのでお気に入りのレストランや二人の思い出の場所で行うことも可能です。挙式後の披露宴を予定している方はゲストの大きな移動がない方がスムーズです。ですので一般的には人前式対応のチャペルやパーティスペースをもつ結婚式場を探すのが簡単です。そこのスタッフに相談をすればいろいろアイデアをもらえるかもしれません。
5. 人前式の費用は?
人前式の場合、挙式費用としてほとんどかからないこともあります。スペース代は式を挙げる場所によって違います。
祭壇を設置する場合は5万円前後かかるでしょう。その他は結婚誓約書やリングピローなどの演出の小道具の実費負担分です。場所によっては会場使用料がかかったりもします。
見積もりの時に気をつけてもらいたいのが先述した結婚誓約書を含む、フラワーシャワーなどの演出、そして司会者の有無によっても持ち込み料的な料金が発生する場合があるので、式場、会場のプランナーさんに確認を必ずとってください。
6. 人前式の醍醐味!演出はどうする?
人前式を選んだカップルはすでに「こんな感じ」とイメージするものがあるのかもしれませんが、あれもこれもと詰め込みすぎるのは挙式時間が長くなるので考えもの。目安としては入場から演出を含めて式の終了まで30分程度にまとめられる内容が良いでしょう。そこで提案するのが何を一番のコンセプトにする式にするかです。
6-1. 家族の結びつきを重視する
結婚は家族と家族の結びつき。そこで家族のつながりを感じさせてくれる演出をメインに盛り込みます。
・互いの実家でくんできた水を一つの杯に注ぎ合わせ、新郎新婦が飲む「水あわせの儀」
・両家の列席者からリレーされたキャンドルの灯を新郎新婦が一つにする「ともしびの儀」
6-2. 結婚の誓いを重視する
神様ではなく、人前を選んだのだから「誓い」も「宣言」も「署名」も証人となるゲストの前で!
結婚という「けじめ」、新しい家族が誕生し、スタートすることを感じさせてくれる演出をメインにします。
・新郎新婦がお互いに向けた「誓いの三か条」を列席者に誓う
・結婚誓約書をふたりで持ち、向かい合ってパートナー宣言をする。
・ゲストの前で本物の婚姻届にサイン
6-3. ゲスト参加を重視する
せっかくの人前式なのでゲスト参加をお願いして結婚式での一体感を出してもらいましょう。
・承認のタイミングで何か鳴り物(ベルや鈴など)を一斉に鳴らしてもらう
・新郎が列席者からバラを集めて花嫁にわたすダズンローズセレモニー
・全員での合唱やシャンパンの乾杯
・列席者に結婚指輪をリレーしてもらうリングリレー
・欧米のようなブライズメイドとグルームズマンによる新郎新婦のサポート
7. 司会者は必要
式進行を進めてもらうために司会者は必要です。人前式は次の演出がどのような意味で何をするのかをゲストに知らせる必要があります。司会を誰にするのかで全体の雰囲気も変わってしまいますので、プロにお願いするのか、友人や知人に頼める人がいるのか検討しましょう。
8. まとめ
ふたりの思いがコンセプトに反映する人前式。衣装も場所もなにもかもがふたりのオリジナルになります。
格式高く厳かな雰囲気をつくるも、反対にカジュアルな人のつながりを感じる雰囲気を作るも、全部ふたりの自由になりますが、年配の方は馴染みがないスタイルですのでご両親はもちろん、親族の方で話しておいた方がよい人がいるようでしたら事前に理解をしてもらう必要があります。
式の進行では結婚を「神」に結婚を認めてもらうか「列席者」に結婚を認めてもらうかの違いだけです。ベールダウンもベールアップも、誓いのキスもできます。教会式には賛美歌があったり、祈りがあったりしますが人前式ではそこを他のものに変えると良いのです。それがお二人の演出になります。