結婚式で花嫁が手にするウェディングブーケ。ドレスや会場の雰囲気と重なって花嫁をさらに美しく、情緒的に、そして華やかにしてくれる花嫁の必須アイテムです。挙式スタイルが決まり、和装か洋装の花嫁衣裳も決まり、結婚式の全体像が見えてきた時にブーケのことを考え始める花嫁が多いでしょう。そしてブーケ探しが始まります。
人によってブーケへのこだわりは様々ですがほとんどの花嫁がブーケの準備が初めてなのでデザインも材料もそして金額についても知らないことが多すぎて戸惑うことも多いと思います。
ブーケの素材には生花と造花があり、それぞれのメリットやデメリットはあります。よくWebサイトを見ていると結婚式のブーケは「生花が普通」とか「普通は生花」という表現をされている方がいらっしゃいますがその『普通』というのは誰の解釈が怪しいものです。
結婚式で花嫁がお持ちになるブーケは花嫁の数だけの思いがあるものなので「花嫁の思い」を1番にしてブーケ選びをして欲しいと思います。
1. 生花か造花か
生花か造花か迷うところにいろいろな「迷うもと」があるでしょう。それはなんでしょう?
1-1. 金額的
生花と造花での金額の違いを考える人も多いと思います。たしかに造花の方が生花よりも安価なブーケもあります。
生花は旬の季節のものは比較的安く手に入れることができますがウェディングに使うような花は高額なものが多いです。 さらに天候等に影響をうけたりすることもあるので生花には価格の不安定さがあります。
造花の場合は桜やひまわりなど季節の花の「出回り時期」というものがありますがその他のウェディング定番の花はほぼほぼ一年を通じて安定して入ってきているものが多いです。
生花はどうしても価格が高めになりますので少しでも節約しながら良いものをと考える花嫁は造花に目をむけられるのも良いでしょう。ただし、造花といってもプリザーブドフラワーは高価です。
1-2. 造花は安っぽく見られる?
これは正直なところ、「もの」によります。100円ショップでも造花は販売されていますが安価なものはやはりそれだけの製品になってます。
遠くから見ても素材の質が明らさまにわかるようなものでそのような花材を使用してブーケをつくると残念ながら安っぽい感じがどうしても出てしまいます。世間一般の造花のイメージはこのようなところからきているのかもしれません。
だから造花のブーケを持っているとゲストに見られると恥ずかしいという思いは湧いてくるのかもしれませんね。
造花の種類は作られているメーカーによってさまざまで同じメーカーでも花によっては出来栄えがちがっています。
ですので造花を専門に扱ってブーケを作っているデザイナーは花の種類によってメーカーを使い分けて状態のよいものを選択している人もいます。
品質の良い造花でつくられたブーケはゲストに一目見てわかるようなものではありません。毎日ブーケを取り扱ってるプロでさえ、良質の造花で作られたブーケは一見では見分けはつきません。プロも視覚のみで生花か造花かを判断するなら慎重に見ないとわからないものです。
ただ一つ、造花とわかるのは「生花ではありえない色」のものを使った時です。
2. 造花の種類
2-1. プリザーブドフラワー
プリザーブドフラワーは生花の加工品です。生花でもなく、ドライフラワーでもありません。生花の色を1度抜いて特殊加工をして色をつけています。造花ですが特殊加工している分、生花よりも費用がかかります。保存状態がよければ1~2年はみずみずしく咲き続けます。
もちろん、水の管理はいりません。生花にはないさまざまな色合いがあり、個性的な演出が可能です。花びらは繊細で取り扱いには細心の注意が必要になります。
2-2. アーティフィシャルフラワー(アートフラワー/シルクフラワー)
生花をよりリアルに再現した高品質の造花です。主にポリエステルやワイヤーなどで作られています。生花そっくりに作られていますから色鮮やかでリアルです。
再現された花の数は圧倒で実際の花の数に匹敵するぐらいの幅広い種類の素材があります。中には生花よりも高価なものもあります。そして安価な造花に比べると美しさがちがいます。
3. 安っぽいブーケに見られない造花ブーケの選び方
3-1. 低価格のブーケ
価格で決めつけるのではありませんが目安にはなります。1万円以下で販売されているものは要注意です。プリザーブドフラワーは生花よりも高価なものなので1万円以下でブーケを完成させることは花数を減らしたり、材料のクオリティを下げることになります。
アーティフィシャルフラワーで1万円以下のブーケも同じでクオリティの低い花を集めてきたり、本数を減らして作っている可能性が高いので値段で飛びつくのは手にしてびっくりすることになりますのでお勧めできません。
3-2. 商品を確認できるシステムのものを
ではお値段がそれなりに高いブーケが全て良いのかとなりますが、それも鵜呑みにはできません。原材料にお金をかけてクオリティ高いものかどうかはわからないからです。
そこでお勧めするのが「現物を確認できる」もしくは「詳細な部分まで写真がある」ブーケショップでの購入です。
対面販売のブーケショップでは実際に手にすることができると思います。造花ブーケはネットショップで購入する方法もありますが、良心的なショップは花嫁のことを思い、造花の不安を解消してもらうためや気に入ったブーケを購入してもらうために色々な角度からの写真を用意して詳細まで見せてくれます。
写真で確認ができれば、ブーケのデザインはもちろん、写真でのブーケの写り方も事前に確認することができ、「造花」の見え方で不安をお持ちの花嫁の解決になるでしょう。
4. 後悔しないための造花ブーケ
結婚式は思い出に残したいもの。思い出の中には花嫁の手にあるブーケも含まれます。結婚式では多額の費用がかかりますので賢明なカップルは節約できるところは節約しようと思いますね。
もちろん、それは大切なことです。ウェディンングブーケの場合、生花も造花も相場は3万円前後、造花では2万円~が相場で1万円を下回るものは何かワケありと思っていて良いでしょう。
もちろん、たくさんの企業努力の積み重ねで破格の値段でブーケを提供しているところもあると思いますが提供できるブーケの質は限界もあると考えます。
花嫁によって価値観も違うでしょうから価格とブーケの質を理解して納得をしたうえでブーケを選んでもらえると良いでしょう。
5. まとめ
生花のブーケにするか、造花のブーケにするかは花嫁の好きずきです。
「普通は生花」という言い方はあまり信用はできません。ただ、周囲にはやはり生花への思いをお持ちの方もいらっしゃいますのでその方の思いを汲みつつ、納得のいくブーケを選ぶと良いでしょう。
今では造花もクオリティの高いものが多く、「造花=安っぽい」というイメージはありません。
機会があればアーティフィシャルフラワーを扱っている店舗(大手手芸洋品店など)で実物を見られると品質の良さを確認してもらえると思います。
低価格のもの、高価格帯のものが手にとれるはずです。安さにはどこかに理由があるはずです。