結婚式で使用したブーケは花嫁さまにとってはとても思い出深いもの。
生花で作ったブーケなら時間の経過とともにその形はなくなってゆきます。
ブーケトスやブーケプルズで幸せをお友達にお裾分けでプレゼントするのも良いですが、写真や映像だけでなく「そのもの」を手元に残したい、残しておいて「あの時」をいつまでも忘れずにいたい花嫁さまはアフターブーケで思い出を形に残すそうです。
アフターブーケも繊細な技術を伴うものですからそれなりの出費にはなりますが、映像だけでは表現できない形となっていつまでも花嫁さまのそばに飾ることができます。
思い出のブーケを形にする「アフターブーケ」について解説してゆきます。
1. アフターブーケってなに?
結婚式に使用した生花のブーケを保存したものをアフターブーケとよびます。
またはその方法を意味します。
挙式に使用したウェディングブーケはブーケトスやブーケプルズ、あるいはダイレクトに結婚が決まりそうなお友達にプレゼントしたりして独身女性に贈られることも多いですが、近年はブーケそのものを結婚式の思い出として手元に残すことを希望される花嫁さまも多いそうです。
押し花やドライフラワーなどに加工し、額縁や木製・ガラス箱に入れて保存します。花の色を防ぐ真空加工やUVカットを取り入れることで長期保存が可能になります。
2. 4つの加工方法
2-1. 押し花
完成した押し花は額にいれることができますので一緒に結婚証明書や当日の写真などと一緒に額装することもできます。多少の変色はあるそうですが立体的なデザイン構成をしてくれる業者もあり、豪華なものに仕上がるそうです。
2-2. ドライフラワー
ドライフラワーは、手作り可能な点が魅力です。結婚式後、風通しのよいところにつるしておくだけで、乾燥して保存できる状態になります。変色や変形は起こる可能性はあります。
費用はかかりますが、プロ仕様のドライフラワーもあります。特殊な加工技術によって立体的にブーケそのものの形を残すことが可能です。プリザーブドフラワーのやわらかさはありませんが、密閉した状態で保存され、そのままの状態を楽しむことができます。
2-3. プリザーブドフラワー
プリザーブドフラワーは、専用の溶液を使うことで生花に近い状態で長時間保存できる方法です。 英語で「保存する=preserve(プリザーブ)」が由来です。少し費用がかかりますが、生花のやわらかさが残り、実際の色にかなり近い状でブーケの形のまま保存できる点が特徴です。プリザーブドフラワーが色が鮮やかな理由としてはその加工方法にあり、まず花の色を抜くことからはじまり、その後、着色剤を使い色をいれて生花のような色合いを人工的につくりだしてゆきます。湿気に弱いので保存の際には乾燥剤が必須になります。
2-4. アイスフラワー
ベルギーで生まれたアイスフラワーは、ベルギー生まれの新たなフリーズドライの花です。
切りたての花の美しい瞬間を閉じ込め、自然な風合いと繊細な色合いそのままを、美しく長く楽しむことができます。
フリーズドライの過程で本来の花の水分が氷となり、昇華されることから、アイスフラワーという美しい名前がつけられました。生花を瞬間的にマイナス30℃に凍らせ真空で乾燥させます。つぼみは水分が残るので乾燥保存が難しいと言われていますがアイスフラワーの技術ではこの凍結乾燥でつぼみまできれいに残すことが可能になりました。
また他の加工方法と違って着色剤や防腐剤、化学薬品などの人工的な薬剤は使わないことが特徴です。
これまでブーケの花材で保存加工が難しいと言われていた葉や茎のグリーンの色合い、実ものや小花も保存できます。
3. 費用はそれなりにかかります
どの加工方法であってもプロの技術にお願いするのはそれなりの費用はかかります。質の高いものであれば金額も比例します。ブーケの保存に対する費用は見積もりのときに頭にいれておきましょう。予算の中にあったものか追加で入れたものでは気持ち的に違います。
4. アイデアをおひとつ
ご両親にアフターブーケのプレゼントを提案。
お友達にアフターブーケは少し考えてしまいますが、新郎新婦のご両親には結婚式の記念品としてお二人のお写真と合わせてプレゼントされるのはいかがでしょう?無事に結婚式を終えたお礼にお二人から「当日の思い出」としてプレゼントされたらご両親はとても喜ばれるにちがいありません。
5. まとめ
ウェディングブーケの保存方法はいろいろです。生花を選ばれた方には上記のように解説した技術でニーズにあったブーケの保存が可能ですが保存法によってブーケと同じくらいの費用かそれ以上の費用がかかってきます。
結婚式で使用した全てのブーケを保存するとなれば費用もかさみますので(問題ない方は構わないですが・・・)
生花はウェディングブーケのみにしてお色直しは最初からそのまま保存ができるシルクフラワーの造花のブーケにするなどアイデア次第です。まずは「どのようなスタイルで残したいか」を考えられると良いかもしれませんね。
生花のブーケは結婚式の数時間が限界です。現代の優れた加工技術によってそのままのブーケの形を長期的に花嫁さまのそばに置いておけるなんてとても嬉しいお話です。