結婚式の演出の中でゲストがみな微笑んでくれる笑顔になる演出の中に子供と一緒にする演出があります。その愛らしい姿は挙式に華を添えるだけでなく、参加した子供にも挙式の大役を果たした良い思い出になります。
近親者に適齢の子供が思い当たるようであれば是非トライしてみてください。新郎側、もしくは新婦側に普段可愛がっている甥っ子や姪っ子、または親しくしている友人の子供がいるのであれば滅多にないチャンスです。
最近では、再婚や結婚してからしばらく経ってから挙式を行う場合も増え,自分の子供にフラワーガールやリングボーイをしてもらう事もあるようです。
キュートなフラワーガールやリングボーイ、そしてベールガールについてのお話。
1. フラワーガールとは
フラワーガールとは、キリスト教式の結婚式で、花嫁が入場する時に前を歩き、バージンロードに花を撒く女の子のことです。女の子がいない場合は男の子でも問題ないようです。その場合はフラワーボーイと呼びます。
兄弟、親戚、友人の子供の中から、1人~数名が選ばれます。ブライズメイドは花嫁の横に付き添いますが、フラワーガールは前を歩きます。
花を撒く以外にも、花束を持って歩いたり、花束やシャボン玉などアイデアはいろいろです。女の子が花を撒いて歩く姿は可愛らしく、日本でも人気の演出となっています。
1-1. フラワーガールの歴史・由来
フラワーガールは中世の習慣に基づいています。2人の少女(大抵は姉妹)が同じような服を着て、小麦の花輪を持って結婚行進の花嫁の前を歩きました。
小麦の花輪は結婚が実りが多いこと、そして花嫁と花婿への「限りない幸福」を表したそう。のちに小麦の花輪は装飾用の篭(かご)に代わって、花嫁の小道(バージンロード)で篭から花がばらまかれるようになりました。
また、同じく中世ヨーロッパから続く風習としてお花を巻く意味は花嫁を狙う悪魔を退治するため。花嫁が歩く前のバージンロードをお花の強い香りで清めて、悪魔を寄せ付けないようにするとも言われているようです。
1-2 誰にお願いする?
一般的に親族の4歳~10歳未満の女の子を1人以上選びます。 2~3歳くらいの幼い子を選ぶ場合、年上のフラワーガールを一緒にお願いしたり、行進の際に可能であれば両親が祭壇までエスコートすると良いでしょう。
あまり小さいと、本番で泣いたり、緊張して歩けなくなってしまったりすることがあるため、少し難しいようです。
1-3. フラワーガールのお仕事
花かごに入ったお花を播きながら、新婦と新婦の父を先導して歩きます。フラワーガールは1人の必要は無く、2人以上でも問題無いようです。子供が自分の仕事の内容を把握できるように、大人がきちんと説明をしてあげると良いです。
年齢に合わせてフラワーガールの役割や、何をするのか、どこに居たら良いかなどを子供に説明してあげると大役を任された子供達も張り切ってくれそうな気がします。リハーサルや本番直前などは新郎新婦または子供達のご両親などにお願いして、子供たちの不安を和らげるように励まします。
一般的には、新郎入場のあとに結婚指輪を持ったリングボーイが入場、続いてフラワーガールが花篭を持って入場したあと、新婦が新婦の父と入場します。
2人以上のフラワーガールがいる場合ペアで一緒に歩いたり、もしくはフラワーガールが1人または奇数の場合、リングベアラーと一緒に歩くと良いです。子供同士一緒に歩くことで安心感をあたえます。
1-4. フラワーガールの衣装
例えばリングベアラーとカップルのように見える服を着て、新郎新婦のミニチュアバージョンとして衣装を用意することもあります。
花嫁だけに許された「白」のドレスも、フラワーガールは別。結婚式でも披露宴でも、白い衣装を着ることができます。新婦と同じ純白のドレス、または結婚式らしい淡い色合いのドレスがおすすめです。
新郎新婦と一緒に写真を撮る時にも統一感が出ますし、会場全体のトータルコーディネートという点からも、華やかさや上品さのあるデザインやカラーのものを選びましょう。
ちなみに、キリスト教結婚式の本場、ヨーロッパやアメリカではライラックカラー(薄い紫色)がよく使われているそうです。
また、ブライズメイドがいるなら白いドレスに、ブライズメイドたちの衣装と一致する飾り帯をコーディネイトします。
子供が着心地の良い服装を選んであげてください。衣装はウェディング全体のコーディネイトにかかわるので、伝統的には新郎新婦が用意しますが、子供の両親が揃える場合もあります。
フラワーガールをお願いする際には衣装は誰が準備するのか、または衣装を準備してもらうならどのような衣装を(色を)着て欲しいか、事前によく打ち合わせをすることが大切です。衣装は費用がかかりますのでしっかりと意向を伝えて行き違いがないように進めることが大切です。
1-5. フラワーガールのヘッドアクセサリー
フラワーガールは、花嫁のブーケと同じ花を使ったフラワークラウン(花かんむり)を身に付けるのが正式。
ブーケとお揃いのヘッドアクセサリーとなれば衣装を子供達のご両親にお願いするケースもヘッドアクセサリーは新郎新婦側で準備した方がブーケと合わせやすいかもしれませんね。
こだわるならブーケのオーダーの際に子供達の分も一緒にオーダーしましょう。そうすればブーケと同じ花、もしくはブーケと同じ色合いやテイストで作成してくれます。オーダーの際は子供の頭のサイズを伝えることをお忘れなく。
もちろん、フラワークラウンなしでも構わないですがフラワーガールができるぐらいの年齢の女の子は自分のために準備してもらえたかわいらしいフラワークラウンをみて喜ばない子はいないような気がします。
2. リングボーイとは
リングボーイとは挙式の時に結婚指輪を載せたリングピローを運ぶ役割の人のことを指します。リングベアラー(Ring bearer)とも呼ばれ、こちらの方が一般的なようです。
一般的には近親者の4~10歳くらいまでの男の子が努めます。新婦入場の際に、フラワーガールと一緒、もしくはその直前に、祭壇に向かってバージンロードを歩きます。男の子がいなかった場合、女の子でも問題はありません。その場合は、リングガール(Ring girl)と呼ばれます。
以前は男の子が任される役割はこのリングボーイかトレーンベアラーくらいしかありませんでしたが最近は性別で分けず、フラワーボーイとして女の子と一緒に花を撒くことも。
フラワーガールとペアになることが多い為、似た衣装を着れる、同じ年頃の男の子が選ばれるのが一般的ですが誰を選んでも問題はありません。
2-1. リングボーイの歴史・由来
リングボーイの由来ははっきりとしたものがなく、今よく推測されているのがメイド・オブ・オナーとベストマン、ブライズメイドとグルームズマン(アッシャー)のように、男女それぞれ役割がペアで用意されるのに対して、フラワーガールと対になる役割がなかった為、指輪の運び屋さんとして男の子が選ばれたのではないかとのことです。
2-2. リングボーイのお仕事は誰にお願いする?
結婚指輪を結びつけたリングピローを祭壇まで運ぶだけなのですが、あまり幼いとゲストの微笑ましい視線が緊張と不安をかきたててうまく運べなくなったりすることがあります。リングボーイを理解できそうな4~10歳くらいが安全。
人前に出るのに少し不安な子供であれば、祭壇近くに親御さんが待機して、ご両親からのサポートがあってもよいかもしれません。高価な結婚指輪を紛失してしまうことがないよう、リングピローにはダミーの指輪を載せておき、正式な結婚指輪はベストマンがポケットから取り出して渡すのが一般的です。
または指輪をリングピローにリボンなどでしっかりと止めるのもアイデアですし、本物のリングの場合はリングボーイの入場前までそばで大人がしっかりと管理しておくことも紛失のリスクを低くすることができます。
また、リングボーイの人数は、1人で2つの指輪を運んでも、2人で1つずつ運んでも、どちらでも構いません。
それ以上の人数の男の子に何かを頼むとすれば、フラワーボーイになってもらうか、裾の長いドレスの場合のみになってしまいますが、トレインベアラーをお願いすることも可能です。
リングボーイの登場は新郎入場のあとに結婚指輪を持ったリングボーイが入場、続いてフラワーガールが花篭を持って入場する流れです。新郎が入場した後に、リングピローに載せた結婚指輪を新郎もしくはベストマンのもとへ運びます。
2-3. リングボーイの衣装
フラワーガールの章で述べたようにフラワーガールとカップルのように見える服を着て、新郎新婦のミニチュアバージョンとして衣装を用意することが多いです。子供用のスーツまたはタキシード、小さい子にはイートンジャケットとショートパンツは古典的な衣装です。
その他、グルームズマンの衣装と一致する服装や、年齢に見合ったコーディネイトをします。フラワーガールと同様で衣装はウェディング全体のコーディネイトにかかわるので、リングボーイをお願いする際に衣装は新郎新婦側で用意するのか、用意してもらうならどのような衣装がよいのか、事前によく打ち合わせをしてください。
3. ベールガールとは
ベールガールとはトレーンベアラーとも呼ばれ、新婦と新婦の父が入場する際に新婦のベールまたはドレスの裾を持って後ろを歩きます。ベールガールは1人もしくは2人で行うのが一般的です。
新婦はドレス姿で歩きにくいので、裾を持たれた状態では、もっと歩きにくくなるかもしれないので、ベールガールをお願いする際は新婦と新婦の父のペースと同じようにきちんと歩いてくれる子供さんを選ぶなど予め考慮しておきましょう。
また、バージンロードが短い場合、新婦の後ろを歩くベールガールは、活躍の場面が非常に短くなってしまいますのでベールガールをお願いする際はバージンロードの長さも考慮しましょう。
4. まとめ
フラワーガールやリングボーイ、ベールガールは無理に取り入れることはありませんが結婚式で子供が参加できる重要な場面であり、華やかさを添えてくれる演出でもあります。親族を中心に親しくしている仲間の子供がいるならお願いしてみると良いでしょう。
フラワーガールをお願いしたい場合はまずは挙式会場にフラワーガールを取り入れたいという旨と、花びらをまいても良いかどうか、花びらに代わるもので代用すればOKなのかなど確認をすることをお忘れなく。